花屋修行1日め 優しいことば
花屋修行1日め
は店の掃き掃除や花瓶を洗うことから、始まりました。
環境整備はすべての基本です。
ナイチンゲールもそう述べています。
なんて思いながら、店じゅうを箒ではいて回りました。
奥さま🌷は、店先に紫陽花を並べていました。白や青、ピンクなど色のちがう紫陽花を
迷いなくどんどん並べていきます。
🙎(なんで、あんな風にきれいに並べられるんだろう。)と見とれてしまいました。
そうこうしていると、店主が店に車で戻ってきました。その車の後部座席部分に、たっくさんのお花が積まれています。
🙎(お花って、こうやって花屋に運ばれてくるんだ…)とはじめて知りました。
奥さま🌷「今から水揚げ作業をします。」
※水揚げ作業とは、市場から買ってきた花の葉をとり、適切な長さに切り分けるなどして、しっかりと花に水を吸わせる作業です。
葉のとり方や、どの位置で茎を切るかなど、ど素人のわたしに、ひとつひとつ丁寧に教えてくださいました。
まさか、初日からお花に触れさせてもらえるとは、思っていなかったので、驚きながらお手伝いしたことを覚えています。
お手伝いが終盤にさしかかったとき、
ボス🌹「今日帰る前に、ブーケかアレンジメントをどちらか作ってかえりなさい。そして、それを誰かにプレゼントすること。ここに仕事に来るたびに作り続ければ、きっと自信につながるよ。」
🙎「そんなの作ったことがありません!
ひとにあげるようなものが、できるでしょうか⁈」
👫「できるよ。お花は好きなだけ使いな。」
こんな優しい花屋があるでしょうか。
突然訪ねてきた人生に迷う怪しい人間に、これほど素敵な言葉をかけてくれる花屋が。
大げさではなく、世の中には、こんなに親切な人がいるのかと感動しました。
その日は、夫にあげるためのブーケを作りました。
ブーケなんてどうやって作るのか見当もつきませんでしたので、相当悩みました。
緑と赤の花びらでできたこの花が、バラだと知って驚いたので、それをメインに。
下手くそでたまらないけど、わたしのブーケ処女作となりました。